この本・あの本・どんな本? No.1
2009夏
図書館にはたくさん本があります。どれがおもしろいかな? どの本をかりようかな?・・・迷ってしまいますよね?
今回はそんなたくさんの本の中から、図書館で働く人たちがおすすめの本をしょうかいします。 いいな~・・・と思ったら、どんどん借りてね ♪
小学校低学年から
マイク・サーラー/ぶん,ジェリー・ジョイナー/え,きしだえりこ/やく,ほるぷ出版 1976
ある日、ぼうやはわゴムがどのくらいのびるか、ためしてみることにしました。へやのそとへ・・・じてんしゃにのって・・・バスにのって・・・わゴムはどんどんのびますが・・・。ついにはロケットで月にまで行ってしまいます。
わゴムが切れるんじゃないか?おはなしを聞くこどもたちはドキドキハラハラです。こどもたちの想像力がふくらむ絵本。
大島栄太郎/文・絵,福音館書店 22009
今も中国には、華南や東北などにたくさんのとらが住んでいます。でも、皆さんはとらは木のぼりがにがてな ことを知っていますか?
そのむかし、とらは狩りがとてもへたでした。そこで、狩りの上手なねこに弟子入りをしたのです。そして…
とらとねこのことをよく知っている中国の人たちに伝わるむかし話。
■たいせつなこと E
マーガレット・ワイズブラウン/作,レナード・ワイスガード/絵,うちだややこ/訳
フレーベル館 2001
グラスにとって
たいせつなのは
むこうがわが
すけてみえること・・・
「たいせつなこと」は何か、ひとつひとつのものについて、語りかけていきます。
あめは うるおす、くさは みどり、ゆきは しろい、
あなたは あなた。
あなたにとってたいせつなのは・・・・・・?
どんなものにも、たいせつな役割がある。どんなひとにも、忘れてはいけない、たいせつなことがある。それを思い出させてくれる本です。
1949年にアメリカで出版されて以来、半世紀以上のときを経て、多くの人々によみつがれてきています。たいせつなことはなにかを、やさしく詩的な文章で語りかけます。
■おしいれの中のみこたん C913.6
矢玉四郎/作,岩崎書店 1999
ねこのドロンを追いかけてふすまに破れを作ってしまったみこたん。ドロンを追っておしいれの中に。すると暗闇の中でぬいぐるみたちが動き出し押入れの中は広い野原が続いていました!
次々と奇妙な生き物に遭遇するお話です。ゆめを大きくふくらませるふくらしこなど想像力も刺激されます。
■うえきやのくまさん E
フィービとジョージ・ウォージントン/さく・え,福音館書店 1987
働き者で礼儀正しいテディベアが活躍する絵本です。庭の木を鳥のかたちに刈り込んだり、自分で育てたやさいや花を販売したりと、くまさんの一日をとおして、ステキなイギリスに出会えます。
また、原書(英語版)の『TEDDY BEAR GARDENER』であなただけの翻訳も楽しめます。シリーズの絵本『せきたんやのくまさん』『パンやのくまさん』『ぼくじょうのくまさん』『ゆうびんやのくまさん』もあわせてごらんください。
■365まいにちペンギン E
ジャン=リュック・フロマンタル/ぶん,ジョエル・ジョリヴェ/え,石津ちひろ/やく,ブロンズ新社 2006
1月1日郵便で届いたのはペンギン!!毎日1羽ずつ届いて大晦日には365羽になった。こんな届け物をするのはいったい誰?
ちょっと不思議なエコの本
小学校中学年から
■犬と私の10の約束~バニラとみもの物語 C913
さとうまきこ/作 ,ポプラ社 2008
みもの家にゴールデン・レトリバーのバニラがやってきたのは、みもが小学1年生のとき。お母さんは犬とする10の約束を教えてくれました。そこには何故かとても悲しい約束も含まれていて…?
大親友のバニラ。みもがつらい時にはいつもそばにいてくれました。ところがある日、バニラの様子が・・・?
命の大切さを教えてくれる、みもとバニラの成長の物語。
■まっ黒なおべんとう C913
児玉辰春/作,新日本出版社 1989
広島の原爆資料館に展示されている、まっ黒なお弁当箱。
1945年8月6日。
わたしたちが、これからもずっと、決して忘れてはならない出来事を、ひとつのまっ黒になったおべんとうが教えてくれます。
■霧のむこうのふしぎな町 C913.6
柏葉幸子/著,竹川功三郎/絵,講談社 1995
リナはどこにでもいる普通の女の子。六年生の夏休み、ピエロの傘にみちびかれ、ふしぎな町に迷い込みます。
あったかくて、変てこで、不思議で、美味しそうな、楽しいお話です。次に「霧の町」に迷い込むのは、あなたかもしれません。
■ミシェル・オバマ ~ママはファーストレディー C289
ロバータ・エドワーズ/著,岩崎書店 2009
アメリカ合衆国初のアフリカ系アメリカ人ファーストレデイーになったオバマ大統領夫人ミシェルさん。彼女はどんな子ども時代を過ごしてきたのか。彼女が大事にしているものは何なのかなど、ミシェル夫人について知りたい人にお勧めの本。
■みえる詩あそぶ詩きこえる詩 C911
はせみつこ/編,冨山房 1997
「いるかいないか/いないかいるか/いないいないいるか…」 (「いるか」谷川俊太郎/作)など言葉遊びの楽しい詩がいっぱい。
ぜひ声に出して読んで欲しい1冊。お気に入りの詩が見つかるかもしれませんよ。
■そらべあ E
エコロジーオンライン/作,かとうしんじ/絵,ソニーマガジンズ 2006
お母さんとはぐれてしまった白クマの兄弟のことを知っていますか?兄弟はある助言をもらって、ちいさな行動をおこします。
地球温暖化について考えるお話。
小学校高学年から
■バッテリー(全6巻) C913.6
あさのあつこ/著,教育画劇 1996
ピッチャーとして抜群の才能と自信を持つ原田巧。転校先の中学で永倉豪と出会い、最高のバッテリーを目指すことになる。巧の自分を貫き通そうとする性格が回りとの軋轢を生むが、お互い苦しみながらもそれぞれに自分の目指す高みへ上ろうとする。
丁寧な人物描写でぐいぐいと引き付け、シリーズ最後まで一気に読みたくなる本。別巻として「ラスト・イニング」もあります。
■こども論語塾 C123
安岡定子/著,明治書院 2008
論語は、むずかしい!
でもこの本は、とてもわかりやすい言葉で解説されています。ぜひ、親子でいっしょに読んでみてください。いろいろな言葉たちが後からじんわりとしみてくるでしょう。
■恐竜がくれた夏休み C913.6
はやみねかおる/作,講談社 2009
時空石(ときいし)にのって6千500年前からタイムスリップしてきた恐竜のロロは、長い夏休みに退屈していた小学6年生4人組と古生物の研究者と出会った。なぜ恐竜が滅びたのか? なぜ現代に現れたのか?その恐竜が地球の未来を教えてくれる?そして1週間、地球が変わらなければ…。というメッセージを残し、ロロは再び6千500年前のフィーネ(終わり)の時代に再びタイムスリップしていった。ロロが帰った世界と私たち地球にどんな未来が待っているのでしょうか?
夏休みが退屈になった時に読むぴったりの作品!
■チェスト C913.6
登坂絵里香/原作,横山充男/著,ポプラ社 2007
桜島の見える海の町で育った隼人のたったひとつの悩みは泳げないこと。そんな隼人が「錦江湾横断遠泳大会」にでることになり…。今まで隠し通してきた秘密がバレちゃう絶体絶命のピンチ!どうする、隼人?
■いけちゃんとぼく E
西原理恵子/著,角川書店 2006
いけちゃんは、なぞの生きもの(?)。楽しい時も、悲しい時も、いけちゃんはぼくのそばにいてくれる。でも、ある日ぼくの前からいけちゃんがいなくなって・・・。
生きるとは、年を重ねるとは、そして死ぬとは何かをそこはかとなく感じさせてくれる至上のラブ・ストーリー。
■泣いちゃいそうだよ C913.6
小林美雪/著,講談社 2006
女の子はみんな涙でできている!
主人公小川 凛 中学2年生は、友達のこと、勉強のこと、家族のこと、大好きな男の子のことで頭がいっぱい!いつも「泣いちゃいそう」な気持ちになるけど、周りのみんなに助けられながら、凛ちゃんは前向きに解決していきます。
小・中学生のみんな、この本を読むと必ず励まされ、元気と勇気を与えてもらえるよ!!
中学校から
■ウラナリ C913.6
板橋雅弘/著,講談社 2005
出会った瞬間に殴られた!
「ウラナリ(顔色がすぐれず弱々しく見える人のたとえ)」な男の子が一人の女の子との出会いをきっかけに、夢中になれるスポーツと出会い、成長していく物語。
よくあるお話のようですが、衝撃の結末に号泣間違いなし!です。シリーズ5巻まで。
■キッドナップ・ツアー C913.6
角田光代/著,理論社 1987
小学5年生の夏休みハルは 2ヶ月前にいなくなったお父さんにゆうかいされた ・・・。しっかりもののハルと頼りない父親とのちょっと変わった旅がはじまります。2人の旅をとおして、ぎこちなかった親子の溝がすこしずつうまっていきます。
家族の大切さが伝わってくる一冊です。
■生きる ~わたしたちの思い N911.568
谷川俊太郎 with friends/著,角川SSコミュニケーションズ 2008
谷川俊太郎の詩『生きる』をお手本に、mixiのコミュニティへの投稿によってつなげられていった一般の人たちの「生きる」。
短い詩の中に、投稿者たちのさまざまな「生きる」思いがこめられています。みんな、精一杯自分と向き合って生きているのだなぁ・・・と伝わってきます。悩んだり、落ち込んだりしたとき、一度手にとってみてください。
『生きる――わたしたちの思い<第2章>』も併せてどうぞ。
■ハチ公の最後の恋人 N913.6
吉本ばなな/著,メタローグ 1994
退屈に感じる何気ない日常の中にも楽しいこと、悲しいこと、嬉しいこと、鬱陶しいこと・・・そんな、沢山の感情が溢れているということに気付かせてくれる作者の世界観。
生きるっていうことは大変だけど、そんなに悪くないかもしれない。
■くちぶえ番長 N913.6
重松清/著,新潮社 2007
主人公ツヨシは小学四年生。彼のクラスに転校生マコトがやって来る。髪の毛をちょんまげみたいに縛り、一輪車と木登りの得意な女の子。病気で亡くなった父の遺言を帽子に刻み、悲しみを口笛に変えて目指すは番長。彼女の登場で少しずつたくましくなるツヨシ、最初は警戒していたクラスメートも、弱者を助ける強さや優しさに心を許していく。
1年後にマコトが転校していくまでの友情物語。
■麦ふみクーツェ N913.6
いしいしんじ/著,理論社 2002
数学教師の父とティンパニストの祖父と暮らすぼくは、ある時からクーツェというふしぎな人物の声が聞こえるようになる。たくさんの出会いと別れ、悲劇も奇跡も受けとめて進んでいく少年がたどりついたのは・・・。
家族の真実の物語。生きていくことのすべてが、ぎゅっと詰まった作品です。