としょかんのへや
2008年02月25日
No.6
今、大阪府の新知事・橋下知事が大注目です。府民と同じように、ここ池田市も大阪府内の1都市ですから、これからの動向に大いに影響を受けることでしょう。
ところで、橋下知事ですが、「83の府立施設のうち、図書館以外は『不要』」だそうで、「図書館は知のセーフティネットだから残す」という考えのようです。図書館が注目されるのは、うれしいことですが、聞かれた皆さんは納得されましたか?まだまだ知事の説明不足は否めません?!
「図書館は知のセーフティネット」というのは、広く言われていますので、皆さんもよくご存知かもしれませんが、念のため・・・。その意味は、「起業を含めて色々なことをする場合に、お金を持っているものだけが必要な情報・資料を手に入れて、貧しいものは何も分からない、では不公平だから、その底上げを公共図書館が担って、いろいろな情報資料を提供し、情報格差を少しでもなくそう」という考え方です。
「貧しい移民が、NYの図書館へ毎日通い、学び、司書の手助けを受けて起業、一代で財をなして鉄鋼王になり、そのお礼として莫大な寄付をした」のが、その良い例である、と聞かれたことはないでしょうか?ただ、私の勉強不足でなかったら、日本では、図書館は「無料の貸し本屋」の認識が強く、ビジネス支援といわれるサービスもまだまだ始まったばかりで、莫大な寄付で図書館の運営を賄っている、とは聞いたことがありません。
そして、「倒産企業と思って欲しい」と知事の言われた大阪府の暫定後の予算はどうなるのでしょう。図書館の本の購入費は、うまく循環して初めて元気がでる人間の栄養素、血管の血液と同じと言われています。ですから、施設が残っても、栄養素がしっかりと循環しないようでは、栄養不良で倒れてしまうことになりかねません。ちゃんと購入費など必要な予算は付けてもらえるのか、しっかり見極める必要がありそうですネ。
因みに、池田市の図書館の来年度予算は、今度の3月議会で市予算が承認されて決まります。
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