としょかんのへや
2012年03月01日
No.71
3月は、旧暦では「弥生」。「草木が芽吹く」という意味があるそうです。また、3月は卒業式・卒園式の季節でもありますね。私事ですが私の孫も卒園式を迎え、4月には小学生になります。
楽しかったこと、また楽しくなかったこと、それぞれが思い出を胸に旅立ち、新たなスタートラインに立つこの季節。「がんばれ、新一年生」と、会うたびに孫の小さな背中に語りかける今日このごろです。
さて、先月石橋プラザでは「書庫に眠る名作」と題し、今はもう読まれることも殆どなくなり、書庫に保管している名作を集めて展示しました。こんな本もあったのか・・・と、新しい発見をされた方、また昔読んだことがあったなあ・・・と、懐かしく手にとってみられた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
私は学生時代あまり本を読みませんでしたが、ふと昔先生に薦められた三浦綾子著『細川ガラシャ夫人』を思い出し、書庫から取り出してきて読み直してみました。明智光秀の娘に生まれ波乱万丈の人生を送った、本名「玉」の一生に感動を覚えた記憶が甦りました。
名作とは、人それぞれに異なるものです。自分が読んで感銘を受けた本は、その人にとっての名作といえるでしょう。夥しい数の本が出版されては消えていく昨今、古くなってもかつて自分に影響を与えた大切な本と再び巡り会うことができるのも図書館の良いところではないかと、図書館に配属されて約半年が経った今、そんなふうに思ったりもしています。
図書館ではこれからもテーマ展示を工夫し、魅力ある本を紹介していきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
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