としょかんのへや
2015年05月02日
No.109 アロマテラピー
春から初夏は、自然を身近に感じる爽やかな季節です。木々の緑が鮮やかなこの時期、サンフランシスコを旅したことがあります。
青空と木漏れ日、吹き抜ける潮風。観光客を乗せた古いケーブルカーが、早朝から夕刻まで街の丘を走ります。黄昏のヨットハーバーは静けさに満ち、賑やかなダウンタウンと全く違う風景を見せてくれます。丘の上から見る港町と海は、北カリフォルニアの爽快な気候を象徴しているように感じました。
私はこの旅の記憶を香りで表現したいと思いました。アロマテラピー(=アロマセラピー・Aromatherapy)を学んだことがあるからです。
アロマテラピーは、植物の花弁や果皮、葉や根などから抽出した精油(Essential Oil)を使い、心身の不調やバランスを整える芳香療法です。精油には様々な使い方があり、自然香水作りは私の楽しみのひとつです。植物油やアルコール、ミツロウなどに希釈濃度を計算して精油を加えます。数種類の精油をブレンドすると、既製品にはない自然な香りの香水を作ることができます。
サンフランシスコの旅の香りには、明るく爽やかなオレンジ、安らぎと甘さを感じさせるカモミール・ローマン、香りのベースとなる樹脂の精油フランキンセンス(乳香)、この三種類の精油を基本ブレンドとして使っています。香水のレシピを書き留めていれば、旅の記憶をいつでも再現できます。
図書館にはアロマテラピーに関する本がありますので、是非手に取ってみて下さい。
< K.T>
■アロマ調香レッスン 新間美也/著,原書房 2014
■香りはなぜ脳に効くのか 塩田清二/著,NHK出版 2012
■アロマテラピーのきほん事典 渡邊聡子/監修,西東社 2010
■いちばん最初のアロマテラピー 佐々木薫/著,主婦の友社 2007