としょかんのへや
2018年04月01日
No.144 展示あれこれ
図書館に入って書架までの間にテーマ展示のコーナーがあることはご存知でしょうか?
一つのテーマについて本を集めて並べ、一か月ごとに入れ替えています。季節のもの、歴史的なできごと、一年間のまとめ、行事関係、作家特集などなど…。テーマは担当が決めます。最近は講演会やおはなし会などのイベントの関連本を展示することも多くなってきました。
あるテーマについての本を集めて展示。並べるだけ、とはいえ、利用者さんが興味をもち、手に取り、できれば借りていってほしい。なので同じような本を並べるのではつまらない。利用者さんも同じように思うはず。どうしよう…? そんな時は連想ゲームです。一つの「言葉」から関係するものを連想していきます。連想するにはいろいろな方向からも考えないと。
昨年「介護あれこれ」という展示をした時の事。「あれこれ」というからには様々な視点からの資料を集めるべきでは? と考えました。「介護」する側、される側、食事や内容、関わる人々、人間関係、お金について、仕事はどうする? 子どもたちに伝えられる本はあるかな? そうだ、役所にはどんな資料があるんだろう? 手続きや関連施設については? 蔵書検索や書架から選び出した資料だけでなく、関係課のHPを見たり役所に行ってみたり。本と一緒に市役所で配布している冊子やオリジナルのファイルを作って並べました。
ここまですることはなくても、司書の工夫や心意気が詰まった展示コーナー。書庫に入ってしまった本やデザインが素敵な本も並べています。展示しながらこれからの図書館について考えることもあったりなかったり(笑)。さて、これからの展示もおたのしみに。
〈朱烏26〉