がんがら火
毎年8月24日には五月山で火伏せの神事<愛宕火>が行われます。伊居太神社に伝わる『穴織宮拾要記』は、正保元年(1644年)、多田屋・板屋・中村屋・丸屋の4人が五月山の山上で火をともしたところ、池田に愛宕(火の神)が飛来したと評判になり、参詣者が押し寄せたことが<愛宕火>のおこりであると伝えています。
愛宕火は、城山町と建石町によって現在まで守られてきました。
8月24日の夜、城山町では、愛宕神社で神火を松明にもらい、「大」文字に点火した後、山麓で大松明に火を移し、八丁鉦を打ち鳴らしながら練り歩きます。八丁方鉦といわれている鉦の名は、八丁四方に響き渡るというところから名づけられ、この際打ち鳴らされる鉦の音に由来して「がんがら火」という別名が生まれました。
建石町では、星の宮を出発し、五月山の大明ケ原で「大」文字に組んだ火床に点火します。建石町も元は大松明がでていましたが、現在は子どもたちの火行列が行われています。
<関連事項>
がんがら火/がんがら火祭り/愛宕火/大文字
図書(部分記述を含む)
新修池田市史 5 民俗編 池田市史編纂委員会∥編集, 池田市 1998
池田市史 概説篇(新版) 池田市史編纂委員会∥編纂, 池田市役所 1971
■池田大文字 p1177-1188
池田学講座 池田市教育委員会 2008
■火伏せの神事「愛宕火」 p122-123
愛宕火と八坂の額灯 池田市立歴史民俗資料館 1986, 386.163
池田郷土研究 4 池田郷土研究編集委員会, 池田郷土史学会 1977, 216.3 1
■愛宕神社と愛宕火 林田良平/述, p370-379
伝統の火まつり 池田五月山大文字・がんがら火保存会連合会 1987(パンフレット)
がんがら火の歴史 建石町大文字保存会∥編, 建石町大文字保存会 2009, 386.163
大阪伝承地誌集成 三善貞司, 清文堂出版 2008, 291.63
■がんがら火(行事・神事)p347
季節でつづる池田のまつりと行事 池田青年会議所 1988, 386
■8月24日 がんがら火 p14
大阪の祭 旅行ペンクラブ∥編,東方出版 2005, 386.163
■がんがら火祭り p116
池田・昔ばなしと年中行事 広報公聴課∥編集,池田市役所 1982, 388.163
■がんがら火 富田好久/原話 p66
年中行事大辞典 加藤友康 ∥他編,吉川弘文館 2009, R386.1
■がんがら火 p215
がんがら火 城山町編 池田五月山がんがら火記録映像作成実行委員会 2014, 386.163
がんがら火 建石町編 池田五月山がんがら火記録映像作成実行委員会 2014, 386.163
「いけだ学」ハンドブック 池田市教育委員会 2016
■がんがら火 p7
DVD
池田五月山の愛宕火「がんがら火」―大阪府無形民俗文化財 城山町編/建石町編 池田五月山がんがら火記録映像作成実行委員会 2014, D386.163
雑誌記事
池田大文字 島田福雄/著, 大阪春秋 17, 大阪春秋社 1978, p56-58
池田愛宕火の由来 林田良平, 大阪春秋 42, 大阪春秋社 1985, p38-42
8月24日の夜、池田はもえる 広報いけだ 456号(1979.8月)
”伝統の火”守ろうと城山町でたいまたつづくり 広報いけだ 456号(1979.8月)
池田・年中行事昔むかし 15 がんがら火 広報いけだ 481号(1980.8月)
がんがら火祭り・花火大会 広報いけだ 505号(1981.8月)
たいまつ作り急ピッチ:祭りを支える人、ひと 広報いけだ 696号(1989.8月)
がんがらのルーツを尋ねて 広報いけだ 768号(1992.8月)
ふるさとの夜彩る炎の乱舞:絶やすな伝統の火 広報いけだ 816号(1994.8月)
「がんがら火祭り」の歴史 広報いけだ 816号(1994.8月)
ふれあいのページ:がんがら火保存会 広報いけだ 957号(2000.8月号)
こども発信池田局:夏の夜空を照らす伝統の炎 広報いけだ 969号(2001.8月)
松明の大きさ、文字火の大きさ
ふれあいのページ:がんがら火保存会 広報いけだ 1017号(2005.8月号)
がんがら火祭り 広報いけだ 1077(2010.8月)
がんがら火祭り 広報いけだ 1125(2014.8月)
生き続ける伝統の火祭り がんがら火 クレハ 12(2015.8月), クレハ事業部 2015