細河の植木
細河地域の植木は稲沢(愛知県)、安行(埼玉県)、久留米(福岡県)と並んで日本四大植木生産地として知られています。
特色は、苗木から庭園木にいたるまで、多種多様の品種がそろっており、あらゆる需要に応じられる点と、移植した場合の活着率が優れていることです。
細河地域での植木栽培の歴史は古く、戦国時代末期ないし江戸時代のはじめころから生産が始まり、 元禄年間(1688-1704)、摂津国有馬郡の高平(三田市高平)から牡丹の台木を得て、牡丹の接木法を生み出してから飛躍的な発展を遂げたといわれています。 庭園や盆栽の愛好者が武士や公家から庶民層へと広がりをみせ、牡丹などの庭園用苗木の生産を中心に、細河の植木は高い需要を生み出しました。
江戸時代後期になると「細河の植木」は全国各地に大量に出荷されるようになりました。 特に木部の牡丹は有名で、文化・文政の頃(江戸時代後期1800-1830年)には白牡丹172種類、赤牡丹161種類が栽培され、昭和の初めまで続きました。
昭和の初めには、交通の発達につれて国内のみならず、中国・東南アジア・欧米にまで販路が開かれました。 その後、第二次世界大戦で植木の生産は絶滅状態になりましたが、終戦後生産者たちが園芸再興に努力し、再び植木の需要が伸び始めました。
関連資料(部分記述を含む)
池田の農業'99 池田市市民生活部農園芸振興課 1999 612.163
■細河地区の植木づくりの特色(地区別一覧)、植木市、植木の歴史など p11-14
新修池田市史 5 民俗編 池田市市史編纂委員会/編 池田市 1998 216.3
■ 「第4章 細河の民俗」:東山、吉田、古江等の植木づくりに関する記述あり p280-
新版池田市史 概説篇 池田市市史編纂委員会/編 池田市 1972 216.3
■ 「第2編 近代の池田;第1章 池田地方の政治経済的発展;第3節 池田町政の発展と産業の展開」植木と盆栽 p420-421
日本産業史大系 6 地方史研究協議会/編 東京大学出版会 1971 602.1
■ 「池田の植木」内田秀雄 p303-307
大阪池田細河の植木 池田市細河農業共同組合 出版年不明 612.163
■ 「第3部 細河の木」
池田市細河農協七十五周年記念史 池田市細河農業共同組合 1988 611.6163
■「第3部 細河の植木」
大阪春秋 17 大阪春秋社 (雑誌)
■「池田細河の植木」 三原久雄 p59-63
大阪春秋 42 大阪春秋社 (雑誌)
■「細河の植木まつり」 三浦行雄 p97
池田市広報番組いきいきいけだ 平成16年12月-平成17年3月 池田市広報公聴課/製作 2005 D318 (DVD)
■ケーブルTVで放映された池田市広報番組を収録。平成16年12月:伝統が息づく細河の植木産業
広報いけだ 1051号(2008.6.1号)
Web
細河植木塾 http://www.hosokawa-ueki22.com/index.html
「細河の植木について」、「樹種リスト」、「細河はこんなところ」などのページがあります。
細河地域コミュニティ推進協議会 http://www.eonet.ne.jp/~midorinosato/